北嶋 泰周
研究テーマ
ネパールにおけるモバイル・スクウォッターと公共空間の私的利用に関する研究
研究内容
私はネパールのスクウォッター(不法占拠民)を事例に、道路を中心とした公共空間がどのように利用されているのかについて研究しています。
現在のネパール・カトマンズ市では、伝統的な仏教寺院の周辺が自由な空間として利用される一方、官民共同事業によって防犯カメラを用いた監視空間と逸脱者の排除が広がるなど「開かれた/閉じられた」空間が錯綜している状態にあります。
従来の研究における不法占拠は住居に基づいた「固定的」な事例ばかりが言及されてきました。しかし私は自転車で果物を売り歩く露天商たちを「非-固定的な不法占拠民=モバイル・スクウォッター」として新たに定義づけすることによって、スクウォッターたちの創発的実践に関する新たな視座を提示したいと思っています。
写真①:路上市場で売られている「सेल रोटी (sel roti)」越しのモバイル・スクウォッター
写真②:地域内に張り巡らされた防犯カメラを監視する地元のサッカーチーム

