大学院生の声 院生座談会 Part 1
〜2020年グローバル地域研究専攻座談会〜
Aさん(2回生・司会、南アジア/インド)
Bさん(2回生、南アジア/スリランカ)
Cさん(2回生、中東/トルコ)
Dさん(2回生、南アジア/インド)
Eさん(3回生、南アジア/インド)
ー 入学前に持っていたグローバル地域研究専攻の印象
Aさん:入学前の印象って、皆さんどんなかんじでしたか?
Eさん:入学前ですか? うーん、うきうき! インド行ける! みたいな感じ(笑)。
Aさん:Eさんは内部進学(京都大学の学部から進学)じゃないですか。ASAFASないしグローバル地域研究専攻(以下、グローバル専攻)の存在は知っていたんですか? どんなイメージでしたか?
Eさん:学部1回生のときに一般教養の「アジア・アフリカ地域研究ゼミナール」という授業を受けて、あ、こんな研究科あるんやと知りました。4回生のときにオープンキャンパスに行って現在の指導教員の先生にお会いして、この人素敵だなって。
Aさん:なるほど。先生に惚れ込んで。
Eさん:そう、こんなすてきな先生の下で学びたいと思ってグローバル専攻の受験を決めました。あと、インドに行けるサポートが充実しているのは大きかったです。
Bさん:私は学外向けの講座に参加したことがあって、それで知ったのですけど、そのときはアフリカ地域研究専攻(以下、アフリカ専攻)の先生の講義が多くて、そのときはグローバルというよりはアフリカのイメージが大きくて、あとフィールドに行ける、というイメージでした。
Aさん:講座というのは?
Bさん:「履修証明プログラム」*という講座でした。
※履修証明プログラムとは:一般の方を対象に、週末(土・ 日)に講義と演習を行う、約半年間のプログラム。アジア・アフリカ地域の生態・社会・文化・歴史・政治・経済に関するファーストハンドの知見を体系的に学ぶことができ、同時にフィールドワークという研究方法の面白さ、楽しさを具体例に基づいて理解できる内容となっている(今年度は新型コロナウイルス感染症のため中止、来年度以降の開講については未定)。
Aさん:なるほど、色々な先生が週替りで講義を担当されるプログラムですね。そのときにはグローバル専攻の先生はあまりいなかった?
Bさん:グローバルは4名の先生方が講義をされていました。
Aさん:そのときに存在を知って、勉強したいなと思った感じですか?
Bさん:そうですね。Cさんはどうですか?
Cさん:もともとASAFASの先生が出身の学部で授業を持っていたりして存在は知ってはいたんですけど、グローバル専攻に対してはあんまりイメージがありませんでした。実際、オープンキャンパスに行っても、東南アジア地域研究専攻(以下、東南アジア専攻)とかアフリカ専攻は地域がはっきりしているけど、グローバル専攻は名前から漠然としているし、実際に対象地域もモロッコとかインドとかごちゃまぜになっていて、よくわからない専攻みたいな、イメージはあったかもしれないです。
Aさん:確かに他の専攻は東南アジアとかアフリカとか具体的な地域名がついているのに対し、1つだけグローバルって何ってなりますよね(笑)。
Dさん:私は学部時代の指導教員の先生がASAFASの卒業生の方だったってこともあって、その先生経由でグローバル専攻のこととか、現在の指導教員の先生を紹介してもらったりして受験を決めました。最初HPとかをみると、私は国際政治を専門にしているんですけど、文化人類学とか社会学とかの先生が多いのかなと思って不安もありました。でも、受験前の説明会や現在の指導教員の先生との面談によって入学後のイメージを固めることが出来ました。
Eさん:模範解答、模範解答すぎる。それ本当? 先生に惚れた(笑)?
Dさん:いや、でも先生と面談して入りたいと思ったのは本当です(笑)。
ー 入学後に感じたグローバル地域研究専攻の印象
Aさん:入学前にもっていた印象が入学後はどのように変わりましたか?
Eさん:とても忙しい、1回生の前期は特に授業を必死に受けなければなりませんでした・・・。
Bさん:私も忙しかった。しんどかったです、1回生のときは。なんか、授業もあるのに、前期って発表も沢山しないといけないじゃないですか、それの準備もしながらというのが・・・、研究テーマもまだちゃんと決まっていないにも関わらず、とにかく形にしなければいけないというのがすごいきつかったです。
Eさん:グローバル専攻は発表回数多いですよね?
Bさん:多いですよね!
Aさん:ですよね、それもなんかグローバル独特というか・・・、ビシビシやらせるみたいな(笑)。Cさんはどうですか? 入学後に感じたグローバル専攻の印象は?
Cさん:そうですね、研究の地域とかに関してはすごいイメージ通りで、色々な地域を研究している人がそれぞれ自由にやっている印象はそのままだったんですけど、専攻全体としては、さっきおっしゃられたとおり厳しいというか、しっかりしているというか。結構厳格という印象はあります。
Aさん:うーん、一緒に苦しみましたよね。ラーメン忘れられないっすね・・・(笑)。
一同:(笑)
Cさん:もう・・・、ちょっと忘れたいですけど(笑)。
Eさん:ラーメンてなに?
Dさん:発表のあとに確か結構3人で半泣き状態でラーメン食べにいったよね。
Aさん:そう、DさんとCさんと水曜ゼミおわりに・・・、うまくいかんかったな〜みたいな、みんなで慰め合うっていう(笑)。
Dさん:無駄に鴨川まで散歩したよね。
Aさん:無駄にっていうなよ(笑)。Dさん、入学してどう?
Dさん:南アジア研究の講義は、どちらかというと文化人類学系の講義が多かったんですけど、最初は本当に何言っているかわからなくて・・・、政治学と文化人類学は全く違いすぎて・・・。でも文化人類学系の先生や先輩から、自分の研究へのアドバイスもしていただいたりして、だんだん、未だにわからない部分はありますけど・・・、授業でも色々読んで文化人類学の視点は新鮮だなと感じました、まだ分からないですけど。
Aさん:国際政治でよく扱うテーマを人類学的に研究したようなもの読んだりしましたよね、受講者に応じて色々合わせてくれるというか、そういうのあるよね。
Dさん:後期の授業は難民研究をあつかったものを人類学的に解釈した研究を扱ったりしましたね。
Cさん:Aさんはどうでしたか? 入学前と入学した後の印象って。
Aさん:私もEさんと一緒で、京大はすごいフィールドワークに熱を入れているというイメージがあって、私も現地になるべく長期間行って、現地の人と一緒に住んで、現地の人のことを理解したいなというのがあって、そういう制度的な支援がしっかりしているところっていうので決めたんですよね。実際入ってみて、本当に色々な先生がいて・・・、私は人類学、社会学、政治学の先生に教えを請うていますが、それぞれの先生方で本当に視点が違うので、それゆえに悩むことはいっぱいあったんですけど・・・、今思えば色々な分野の先生がいるということは研究にとってはよかったなと思っています。忙しさはまあ・・・、1回生の前期は結構忙しかったけど、今2回生になって、自分の研究に向き合える時間も増えているので、徐々にペースが掴めてきているのかなと思います。
Eさん:いい話をありがとうございます(笑)。
一同:(笑)
ー 入学試験について
Aさん:入試はどのような準備をしましたか? 学内進学のEさんはどうでしたか? システムが少し異なるのでしょうか。
Eさん:学内特別選抜*と一般選抜*と2種類あるんですけど、私は一般選抜で受けました。学内特別選抜は筆記試験がないんですよ。自己推薦と面接だけで、みんなが受けるような英語の試験や専門科目といった一次試験がないんです。受験する権利はあったんですけど、人類学、社会学とかは勉強したことがなく、インドのことも全く知らなかったので、やっぱりちゃんと勉強して、みんなと同じスタートラインに立ちたかったので一般選別で受けました。
※学内特別選抜と一般選抜とは:ASAFASの入試には、京都大学の学部生を対象にした学内特別選抜と、一般選抜の両方が用意されています。
Aさん:そうなんですね。どういう準備をしましたか?
Eさん:えーもうなんか、辛かったです(笑)。図書館で朝からずっと本読んで、本読んで、本読んで・・・、先生方の論文を読んだりとかしていました。
Aさん:それは指導教員の先生の本と? あとどういう本を読みましたか? 地域の本とかですか?
Eさん:そうですね、地域のことも全く知らなかったので、まず概論のようなものを読んでいました。具体的には『南アジア社会を学ぶ人のために』(田中雅一・田辺明生編、2010年、世界思想社)などの南アジア地域についての概論みたいな本から入りました。それから、政治とか経済とかを詰めていこうとしていました。加えて、ASAFASの先生方の本とか論文を読んで、自分の研究テーマについて自薦書にかけるくらい詰めようと、3つの方向で勉強しました。
Aさん:なるほど、地域とASAFASの先生方の著作と自分の研究テーマ。Bさんどうですか?
Bさん:私は準備を始めたのがオープンキャンパスに行ってからで確か・・・、春のオープンキャンパスに行って、過去問が見れたのでそれを参考にしたのと、そのときにはじめて今の指導教員の先生に会って、紹介してもらった本を読んで勉強しました。紹介してもらった本以外には、南アジア関連の基礎的な本とか文化人類学の本を読みました。加えて、小論文と過去問をひたすらやりました。あと英語は春からちょっとずつやっていましたが、働いていたので他の方ほど時間は取れなかったと思います。
Aさん:英語はどうしていましたか?
Bさん:英語は・・・、TOEFLの問題集をちょっとずつやっていたのと、過去問をずっとやっていたかな。
Aさん:なるほど、Cさんは?
Cさん:そうですね、筆記試験の準備をしていました。英語は長文の問題集を解いて、あと専門の試験がイスラームに関係している語が幾つかあってそこから2つ選んで論述という感じだったので、とりあえずおおまかな流れを教科書とかでいれてから、ひたすら辞書を読んでいました。
Aさん・Eさん:辞書(笑)?!
Cさん:用語集みたいな。どういうふうに書かれているのかを見ていました。
Aさん:やっぱり指導教員の先生の著作は全部読んでいったんですか?
Cさん:試験の前に先生と面談をさせていただく機会があったので、読んでいました。
Dさん:私は学部の4回生の夏から5回生の5月までインドにいて、そのあとで学部時代の先生と面談して京都大学を勧めて頂いて、それから7月のはじめに現在の指導教員の先生と電話で面談して頂いたんですけど、他の人みたいに準備期間があまりなくてドタバタしていました・・・、私は、インドの国際政治についての先行研究を片っ端から読むのと、国際政治についての教科書を何回も読みまくるって感じでしたかね。国際政治の本や先行研究をいっぱい読みました。
Aさん:英語はどういうふうに対策しましたか?
Dさん:英語は国際政治について英語で書かれている論文を読んだり、Amazonか何かで調べたら京大の院試の英単語の本があったのでそれを買って勉強していましたね。
Aさん:あ、これ? (京都大学英語学術語彙研究グループ+研究社『京大学術語彙データベース基本英単語1110』2009年、研究社.)
Dさん:あ、多分それ!
Eさん:へー、そんなのあるんだ。
Cさん:それ私も見ていました。
Aさん:平和共生(平和共生・生存基盤論講座)って問題の形式少し違うよね?
Dさん:私は南アジア(南アジア・インド洋世界論講座)か平和共生(平和共生・生存基盤論講座)どちらでも受けていいよと面談で言って頂いたけど、これまで国際政治について勉強してきたので、そういう経緯があって平和共生で受けました。
ー フィールド(調査地)と研究テーマの決定
Aさん:いつどのようにフィールドを決めたのか? 研究テーマを決めたのか? ある人は入学前に両方きっちり決まっている方もいるだろうし、入学後決めていった方もいると思うんですけど・・・。
Eさん:入学後です。え、Aさんは?
Aさん:私は変わったんで(笑)。
Eさん:変わったんで、ってどういうことでしょう(笑)。
一同:(笑)
Aさん:自薦書に書いた内容とは違うことを研究しています(笑)。もともと私は、贈与とかに関心があったんです。貧困層の経済行為において、贈与や相互扶助がどのような役割を果たしているのかに興味があって、これについて研究しようかなと思っていました。そのテーマで自薦書も書きました。だけど面接の際にある先生に、「インドの農村は、そんなに甘くないよ」って言われましたね(笑)。私が想定していた贈与や相互扶助をインドの農村で研究することがあまり現実的ではないかもよ、というアドバイスだったと思います。実際、卒論執筆のために、初めてインドで調査をしてみて、このテーマに膨らみ無いのかなと気づいていきました。そして、入学後、先生方の助言を参考にしながら、再度テーマを決めていったって感じですね。インドの貧困問題に問題意識を持っていて、それはずっと変わってない。だけど、うーん、それをどういう切り口でそれを見るか、ディシプリンもそうだし、そういうところはちょっと変わっていったかなと思う。Eさんは入学前も障害者の方のことを調べたいと思っていたんですか?
Eさん:インドの障害者としか言ってなかった。だからインドのどこで調査するのか、障害者の何を見るのか、も決まっていなくて。
Aさん:そうなんですね、ケーララ州というのも決まってなかったんですか?
Eさん:決まってなかった。エクスプローラー*の申請書を書く際に、先生と相談していろいろな選択肢を考慮して決めました。障害者というテーマは決まっていたので、障害者支援を行っているNGOをインド全土にわたって調べました。ケーララ州が一番多かったため、先生と相談して決めました。
※エクスプローラーとは:次世代型アジア・アフリカ教育研究センター・臨地教育支援室の支援プログラム(エクスプロラー・プログラム)のこと。ASAFASの学生の多くは、本プログラムを使用してフィールドへ渡航します。

Aさん:他の方はどうですか?
Bさん:私も、スリランカのムスリムのIDP*しか決めてなくて、入ってから調査地などは決めました。
※IDP: Internally Displaced People(国内避難民)
Eさん:やっぱり先生と相談するなかで、ですよね?
Bさん:そうですね、相談のなかでです。だから自分で決めているのかなと思うこともあります。
Aさん・Cさん:その葛藤はよくわかります(笑)。
Aさん:Bさんは調査地はいつ頃決めましたか。
Bさん:Eさんと同じく、エクスプローラーの申請書を提出する前に決めました。先行研究を十分に検討した上で、プッタラム県にムスリム避難民が多いということがわかりましたので、プッタラム県にしました。

Aさん:エクスプローラーの申請がやはり重要ですね。Cさんはトルコというのは最初から決まっていましたか?
Cさん:私も先生と相談するなかで決めましたが、入学前には決めていました。もともとイスラーム経済という大きなテーマは決まっていましたが、最初はマレーシアの金融取引を研究したいと思って先生に相談したところ、そのテーマには膨らみがないとのご指摘をいただきました。じゃあどうしようかなと思ったときに、先生から面白そうなテーマがあるから論文読んでみたらと渡されたもののなかに今やっているテーマに近いものがありました。まあ、今思い返すと自分で決めたというか、誘導された感はあるんですけど(笑)。
Aさん:やはり先生方は相当に博識ですからね。その研究テーマが今後発展するかどうかみたいなことは、自分たちにはなかなかわからないよね。
Cさん:そうですね、それをやっていってどうなっていくのかは見えてないから。
Aさん:先生の指導を受けながら、自分の中で決めていくのが割といいのかな?
Cさん:そうですね、反対に、先生の助言とか関係なくずっと同じテーマやっているというのはむしろ少ないのかなという印象は同じ専攻の学生たちをみていてありますね。
Aさん:確かに。Dさんも最初はインドと中国の外交をテーマとして考えていたけど、結局、インドとパキスタンになったもんね。
Dさん:まあ、7月くらいの先生とのはじめて面談のときにインドと中国の外交をやりたいですとお伝えしたら、もっと広く研究したほうがいいよ、というアドバイスを頂いて、その後2ヶ月毎日夜勤バイトしながら頑張って勉強して試験に臨みました。
ー フィールドでの過ごし方、フィールドで楽しかったこと・辛かったこと
Aさん:次は、フィールドにおける過ごし方です。みなさんどこに住んでいたんですか(笑)?Eさんはホームステイでしたっけ?
Eさん:はい、ホームステイです。とてもすてきなお母さんたちと住んでいました。
Aさん:ホームステイ先はどのようにして決めましたか?

Eさん:それは、ASAFASの卒業生でケーララ州で研究をされていた方がいらしたのでその方のつてを頼りました。お母さんの作るカレーが本当に美味しかったです。もう細胞レベルで美味しい(笑)。朝食べたら身体中の全細胞が喜ぶ(笑)。
Aさん:わかんない(笑)。
一同:(笑)
Aさん:毎日カレーは飽きませんか(笑)?
Eさん:毎日は飽きる(笑)。お願いすれば、バナナやマンゴーを出してくれました。バナナかマンゴーかカレー(笑)。えーと、Dさんはインドでもポテチカレーを作ってるんですか?
Dさん:最初の留学のときは自分で料理をしていました、持ち込んで作れたので。最初インドの料理は口に合わなかったので、近くのマーケットでポテチ買って、それを煮込む・・・、それとインドのマギーというカップラーメンと混ぜて食べたらめっちゃうまくて。毎日ポテチを2袋とコークを買っていく人だっていうことでマーケットのおじさんに来る度に笑われてました。
一同:(笑)

Dさん:どうせお前このポテチとこのポテチだろって言われて、見事に自分が好きな普通の塩味のポテチを、目があった瞬間におじさんが2つ用意してくれるって言う感じでした。
Aさん:常連になっちゃたんだね(笑)。
Dさん:常連になった(笑)。でもそのあとはインドの料理がとても美味しいことに気づいて、それからは毎日インドのご飯を食べていました。
Aさん:前回行ったときは、JNU*の学食とかだったっけ?
※JNU: Jawahar Nehru University(ジャワーハルラール・ネルー大学)
Dさん:この前も、学食だったり、寮の前にある屋台だったり、パラーターとサモサっていうインドの代表的な料理があって、そういうものを食べていました。
Eさん:うまい! うまい!
Aさん:Dさんは学生寮に住んでいたんですよね。え、お2人は?
Cさん:私も学生寮でした、現地の大学に滞在していました。先生の知り合いの研究者の方がいて、その方が所属している研究科がある大学に調査員として滞在させてもらえることになって。
Aさん:割といろいろな国の人が来ていたりするんじゃないですか?
Cさん:そうですね、学校が始まってからはアフリカとか中央アジアからの人が多くて、ウイグル出身の人とかもいて、日中関係について質問されたりもしました。

Aさん:やっぱり向こうの人って日本のこと知りたい人も多いから、日本の色々なことについて質問されるけど、自分の知識のなさを痛感させられますよね。
Cさん:本当にそうです。
Aさん:それはすごい分かります。Bさんはホームステイ?
Bさん:私もホームステイです。向こうの研究者のつてで紹介してもらいました。
Aさん:ご家族みなさんで行ったんですよね? その時どうされていたんですか? お子さんの面倒とか・・・?
Bさん:子どもとずっと家にいたら面倒を見ないといけませんでした。これは日本と同じです。家に子どもがいると、どちらかが世話をするからどちらかが仕事をするという風に単純に分けることが難しいので。結局家にいる間は家事しているか、育児しているかという感じでした。
Aさん:じゃあ、Bさんが調査行くときは旦那さんが家で?
Bさん:そうそう。最後の方は近くのフィールドにずっと行っていて、そのときに拠点にしていたお世話になっていた家が1つあって、そこに一緒にいって、旦那とこどもがそこに残って、結構20代の兄弟がたくさんいるお家だったんですよ。その子らが仕事行って帰ってきたら、鳩をレースするために育てていて、それをぼーっと見るのを夫が一緒にやっていました。
Aさん:鳩をみる?
Bさん:そう、鳩をぼーっとみてました(笑)。
Aさん:ベビーシッターさんとかに頼むとかはではなかったんですか?
Bさん:なかったです。そういう可能性もあるかなと思っていたんですけど、感覚が全然違いすぎるから・・・、甘いお菓子をどんどんあげようとするし、衛生観念も全然違うから、大人は感覚が違っても慣れれば大丈夫ですけど、子どもを同じ感覚で世話するのは心配かなと思いました。
Aさん:行かれていたのって1ヶ月間ですよね?
Bさん:もうちょっと1ヶ月半くらいいきました。
Aさん:毎日毎日調査地変えるわけではないですよね。
Bさん:いや、割と行っていたかな。みんなどうやって過ごしていたのかなとか知りたい。私は、フィールドノート取る時間を家であんまり取れなくて、家にいる時間なにしているのかなとか。
Eさん:ホームステイ先がゲストハウスなので、国内外から他にもお客さんが来ていて、よくその方々とお話ししたり食事を一緒にしたりします。私がこの前行ったときはオーストラリアから陽気なファミリーが来ていて、毎晩一緒に現地のテレビ番組を見ながら食事をしてました(笑)。
Bさん:え、楽しそう(笑)。
Aさん:調査外の楽しみとかあとは何がありますかね? Dさんとかは? JNUで文献読むとかはあると思うけどそれ以外は。
Dさん:それ以外? 政治トーク。
一同:(笑)
Dさん:1回目行ったときは、モーディー首相支持者の学生と仲が良くて、2回目行ったときは左翼の子とルームメイトで、インド人4人ととても狭い部屋でほんま裸の付き合いで・・・、寝泊まりしていました。その中に野党のインド国民会議派の学生団体の選挙運動員をやっている子がいて、ちょうどその時隣のハリヤナ州で州議会選挙があって、その子が選挙運動に行くから国民会議派の選挙事務所までもしよかったらちょっとだけ見せてやるよって言われて一緒に行ったりとか。普段は結構大学の中の政治運動とかをみせてもらったりしていたかな。
Eさん・Bさん:すごい(笑)。充実してる!
Dさん:この前いったときは夜みんなでお酒飲みながら政治トーク、とかかな。
Aさん:寮独特の過ごし方だよね。
Dさん:いやでも辛いよ? 夜の1時、2時くらいまで熱く語り始めるんだよ・・・、眠いもん(笑)。
Eさん:喧嘩とかあるの?
Dさん:喧嘩というか、仲いい感じの討論。でも1回目の渡航の時には、右翼系の団体の人と左翼系の団体の人と仲良くて、お酒飲みに行ったときに、お酒の勢いでモーディー首相のことどう思うかっていうガチ討論をし始めて困惑したっていうのはありましたね。
Aさん:あんまりその討論の中でバチバチに論争・・・、なんだろうな、言い合うって感じではない?
Dさん:あ、でも友達同士の討論なんで、あんまり緊迫感はないかな。
Eさん:いいね。
Dさん:でも自分たちとは違ってJNUの学生って絶対どこかの政治団体に所属してるのが大半なんよ、だからバチバチ感が半端ない。私は研究テーマが研究テーマだけにそういうの聞いてて楽しいなとは思ったけど。日本でどういう政治団体に所属してるんだって聞かれて、してないよ、って答えたけど、そんな会話ないなと思って・・・。
Aさん:滞在場所で過ごし方変わりますね〜、やっぱり。
Dさん:トルコはなんかあった?
Cさん:雑(笑)。
一同:(笑)
Cさん:なんかあったかって言われるとなんかあったかもしれないですけど(笑)。こっちは学生寮ではあったんですけど政治的な話とかは少なくて、どっちかっていうとコートがあったからバスケットしたりとか、普通の学生って感じでした。
Eさん:いいな、いいですね、それ。現地の学生とのつながりがあってうらやましい。ホームステイだと、同年代の学生と知り合う機会があまりない。
Dさん:現地の衛生状況ってどうですか?
Eさん:ホームステイ先は、ホテル並みにきれいとは言えないけど、外国のお客さん向けに運営してる家なんで、家族の皆さんはそこそこ外国人の対応にも慣れてるし、トイレットペーパーも用意してくれるし掃除もしてくれます。だから最低限きれい。で、カレーもとてもうまいんで、大丈夫です。あと諦めが肝心(笑)。え、Bさんはどうですか?
Bさん:スリランカは大丈夫。
Eさん:そうそう、スリランカは超キレイ! おかしくないですか隣なのに(笑)。うらやましいです。
Bさん:超キレイってことではないですけど(笑)。ご飯食べてるときにハエがたくさんきたりとかはあるけど・・・、別にしょうがないし、そんな感じです。
Aさん:辛かったこととして公衆衛生の問題はありますかね。
Eさん:家の中より外が汚いのが・・・、外の空気? 排気ガスとか砂煙とかがすごくて、目があけられないとか・・・。
Cさん:そんなすごいんですね。
Eさん:うん、1日外に出てたら体中が黒くなる。爪の先黒いとか、汗ふきシートでふいたら黒いとか、カレー食べてて鼻かんだら黒いとか・・・、黒くなる(笑)。外が汚い。
Bさん:やばい(笑)。それって他のインドの地域もそうなんですか?
Eさん:え、どうですか? 私の地域だけですか(笑)?
Dさん:あ、でもデリーって世界でもトップクラスにはいるPM2.5の濃度なんで。やばいですね・・・。

Aさん:デリーだとそういうことある?
Dさん:1回目に行った時、冬に行ったときはもう辺り一面真っ白、PM2.5で・・・。あと冬になるとみんな焚き火とかし始めたり、あと畑を、野焼きっていうんでしたっけ? それも冬に重なるんで真っ白になるんです・・・。
Aさん:それって息苦しいの?
Dさん:うん、確かに息苦しい・・・。でもインドの田舎の方はそんな関係ないんですかね? 空気が汚いとかは。
Eさん:Aさん、山はどうなんですか? ニルギリ丘陵地*?
※ニルギリ丘陵地:インド南部、タミル・ナードゥ州の丘陵地帯。

Aさん:空気めっちゃきれいですけどね。
Eさん:あ〜いいね〜。
Aさん:緑しか無いから・・・、そういう意味では全然大丈夫ですけど、でもなんだろうな・・・。まあトイレとかないんですよね。都市みたいに公衆トイレがあるというわけじゃないから。そういうのは大変だったりしましたけどね。トイレ行きたくなった時どこいこうみたいな。
Eさん:じゃあ自然がトイレ?
Aさん:自然のときもあるし、村で借りるときもありましたね。お店もあまりないから、水の確保も注意しました。滞在しているところで毎回汲んで、水筒を持ち歩いてみたいな。
Eさん:それは分かる。
Aさん:あと、辛かったのは、私は体調崩したんで、それが辛かったですね。
Dさん:入院したよね?
Aさん:そう入院したから・・・、注射4本刺されたから辛かった・・・。
Eさん・Bさん:怖い〜。
Cさん:何があったんやっけ?
Aさん:なんだろうね? Virus Feverって診断されたので、ウイルス性の感染症ってことなんでしょう多分。体調崩した時、カウンターパートの先生に、飲み物を勧められて。で、それを飲んでも全部吐いてしまった。日本でいう経口補水液みたいなやつですかね。
Eさん:あ、薬じゃなくて飲み物すすめられた?
Aさん:そう、その時それも全部吐いちゃったんですよね。結構辛かったですね、あのときは・・・。あとなんですかね? 辛かったこと? 困難だったこと?
Eさん:言語。私は一番、言語がつらいです。言いたいことがのど元まででてるのに、英語とか現地語に直せないから伝えられないみたいな。
Aさん:言語は時間かかりますよね、やっぱり習得には。Eさんは語学学校とか行ってないんでしたっけ?
Eさん:行ってない。
Aさん:私も行ってないパターンですね。Cさんは行った?
Cさん:はい、通っていました。毎日1時間半くらいかけて通っていました。大学が郊外にある大学だったんで、バスと電車で。だから午前中は学校行って、午後に本を集めたり、インタビューのアポイントとったりっていうスケジュールでした。
Eさん:渡航何ヶ月行ってましたっけ?
Cさん:1ヶ月半行っていました。
Eさん:え、出来るようになりましたか? トルコ語。
Cさん:いや全然ならないです(笑)。だからインタビューも現地の友達に通訳としてついてきてもらったりとか。トルコ語でやるのはきつかったです。
Dさん:トルコって英語に対する嫌悪感とかある国でしたっけ? トルコ語を話せないとだめみたいな雰囲気のある国でしたっけ?
Cさん:嫌悪感まではいかないと思うんですけど、結構日本と同じ雰囲気で、普通に歩いてる人はトルコ語しか話せない、という感じで。なので、インタビューで起業家の人にアポイントを取ろうとしても、トルコ語が話せないとちょっと難しいって断られたりとか、言語は私も辛かったことですね。あとは、最初は大学に滞在していたんですけど、現地も夏休みは8月から9月にかけてなので、なので8月1日から渡航して最初全然人がいなかったっていうのが辛かったです。自分と事務の人しかいなくて、学生も誰もいないし先生も来てないみたいな。でずっと事務の人と話してるみたいな、のが結構、知り合いもそんなにいなかったので寂しいっていうのはありました。
Eさん:寂しい、は分かります。むこうで日本の音楽聞いて帰りたい〜! ってなる。
Aさん:1ヶ月、2ヶ月の短期のフィールドワークで、現地で知り合いを作ったり、コミュニティを作るのってなかなか難しいですよね。
Cさん:そうですね、ちょうど帰る間際になってようやくできてきたみたいな、感じだったので、なので最後は帰りたくなくなっていたんですけど。最初は結構しんどかった。
Dさん:確かに帰国の1週間、2週間前とかになるとなんかめっちゃ帰りたくない、ってなるよね。
Aさん:めっちゃ分かるわ。
Cさん:なんで1ヶ月半やったんやろ〜って、もっと長くしておけばよかったってなりました。
Eさん:1ヶ月過ぎてからようやく楽しくなるって感じだった。最初の1ヶ月はしんどいよね。
Cさん:そうですね。あ、楽しくなってきた〜、で帰らなみたいな。
Eさん:そうそう、もうちょっとここにいたい! ってなる。
Aさん:ま、継続的に今後も少しずつ地域に繋がりを作っていったりして、楽しみを増やしていきましょう(笑)。
一同:(笑)
ー 京都キャンパスでのグローバル専攻の雰囲気や大学院生の生活
Aさん:次ちょっと移りますね、グローバル専攻の雰囲気や大学院生の生活について、なんですけど、先程少し話し出ましたけど、学生間の関係性とか院生室の雰囲気とか、どうですか?
Eさん:みんなまじめ。勉強熱心、研究熱心。
Aさん:それはわかるな〜。
Eさん:それに尽きると思います、皆さんどうですか?
Cさん:あと、思っていたよりオープンな印象はありました。学部時代の院の印象は結構人数も少なくて、狭くて、関係も深いけどちょっと閉塞感があるみたいな印象があったんですけど、本当に院生室も毎日来る人もいれば数ヶ月来ない人もいるし、本当に自由だなという印象ですね。
Aさん:いろいろな人がいるよね、あんまり会わないひともいるし。
Cさん:いろんな人いますね。
Aさん:南アジア(南アジア・インド洋世界論講座)はサブゼミ*とかあって割と院生間で、読書会やったりとか、そういう動きがあっていいなと思いますけど。イスラーム(イスラーム世界論講座)ってそういうのある?
※サブゼミとは:南アジア・インド洋世界論講座の学生による自主ゼミ。研究発表の練習をしたり、読みたい文献を希望者で輪読する読書会を開催したりしている。
Cさん:あ、あります。1回生の後期ときは月に1回くらいのペースでやってました。中東の政治とか、大枠のテーマを決めて関係している本を選んで読んでいきました。
Aさん:先輩がオーガナイズしてくれるのって結構ありがたいよね。
Cさん:それは本当にめちゃくちゃありがたい。
Aさん:院生室はどんな雰囲気なんですか?
Bさん:私の院生室は、いつ行っても人がいないことが多いですね。あとはフィールド行っていたりとか時期もあったからかな・・・さみしい(笑)。
Aさん・Dさん:さみしい(笑)。
Aさん:割と、私のとこは結構いるよね、Dさん。
Dさん:いるね、私たちが普通に朝の5時位までとかいたときも、他の先輩もいらっしゃったりとか。
Aさん:あんまり殺伐とした雰囲気でもないよね?
Dさん:あ、でもどたばたする先輩とか(笑)。
一同:(笑)
Dさん:Cさんとこ雰囲気はいいよね?
Cさん:とても落ち着いていて人もいるし、過ごしやすい院生室だと思います。あと、ご飯とかは、たまに前に行ったことはあったかなという感じかな?
Aさん:そういうときにコミュニケーションとれたりするよね。
Cさん:なんかご飯食べにいったりするっていうのは少ないかもしれないけど、普段から話したりとか、コミュニケーションはとってくださっていたかな。過ごしやすいかな。そういうコミュニケーションとかって多くとろうとか意識されていますか?
Aさん:私は結構意識してるかな・・・、結構自分だけやと研究の引き出しが開かないというか、いろいろな人と話して色々なアイディアをもらって、研究のアイディアをつくり出していくってとこあるから、割と意識的に聞いたりはしてる。
Cさん:そうですね、結構研究テーマとかばらばらではあるけど、それにとらわれずにコミュニケーションとったりっていうのは、すごい全体でそういう雰囲気はあるかなって感じますね。
Aさん:うんうん、今は学校行けないけど、最初の方は談話室*ですきやきとかやったよね?
※談話室とは:大学院生の憩いの場。
ー 水曜ゼミについて
Aさん:では続いて水曜ゼミ*の話を。
※水曜ゼミとは:毎週水曜に開催される「グローバル地域論研究演習」の通称。院生が研究発表を行う場であり、活発な議論が展開される。博士論文執筆前の院生には、同ゼミにおける研究計画や進捗状況の報告を通じて研究活動を主体的に進めていくことが期待される。
Cさん:やっぱり、自分のテーマとあんまり関係ないこと研究されている方が多いのが特徴かなと思います。
Aさん:まあ水曜ゼミって色々な専門の先生方がいらっしゃる中で、イスラーム研究では当たり前に使われている用語とかをやっぱり丁寧に説明する必要があったりしますよね。
Cさん:そうですね、やっぱり、先生と話をするときとは紹介の仕方を変えないといけなかったりとか。うまくできていないんですけど、そういう環境があるっていうのは、学会とか公的な場で発表することを踏まえて考えると、いい環境なのかなと感じますね。どうですか? 水曜ゼミの印象というか。
Bさん:水曜ゼミですか? あ・・・、なんか緊張します。
一同:(笑)
Bさん:胃が痛い(笑)。
Aさん:同感ですね〜。
Bさん:うーん、でも、Cさんが言っていたみたいに、自分の分野じゃないところの先生とか先輩方からコメントを頂いたりして、結構ハッとさせられるときとかがあるので、普段どうしても自分の先生と中心で研究の話をするけど、色々な視点からコメントがもらえるのはありがたいなと思いました。
Aさん:あと、発表も時間が決まっていて、しっかり練習して望むじゃないですか。だから割といい緊張感で発表出来てますよね。今後、学会などで発表することにつながっていくのかとは思いますね。Eさん他につけたすことありますか? いろいろな分野の先生にコメントを頂けることとか。
Eさん:いや、もう激しく同意です。
一同:(笑)
ー 博士予備論文と博士論文における挑戦について
Aさん:最後、予備論文と博士論文における挑戦についてお1人ずつ言っていただきましょうか。Eさんから・・・。
Eさん:いや予備論文のみなさんからどうぞ!
一同:(笑)
Aさん:そうですね、今コロナでフィールドに行けなくなったので、主に二次資料を使って論文を書いていくことになると思うんですけど、うーん、そうですね。フィールドワークが出来ない分、ここでしっかり先行研究を読み込みたいと考えています。今後の博士論文での現地調査につながるように、予備論文を頑張りたいですね。
Eさん:応援しています!
Aさん:ありがとうございます! じゃあ、Dさん。
Dさん:そうですね、私は最初国際政治という視点しかなかったんですけど、インドの国内政治だったり色々な視点を取り込んで予備論文に取り組もうと思っています。他の国際政治学の大学院に通うっていう方と話したときに、他の大学だと現地に行くっていう習慣がきっちりなくて、極端な話でいうと現地にあんまり行かなくても日本で集まる一次資料、二次資料を元にして研究をするっていう方が多かったんですけど、ASAFASだと現地の視点をもって予備論文や博士論文にとりいれるという視点が、そこが違うと思うので、これからとりあえず予備論文なんですけど、インド研究している国際政治の方とは違うASAFAS流の視点で、頑張って書いていきたいなと思います。
一同:(拍手)
Aさん:じゃあCさん。
Cさん:はい、あの、私自身は1回生のときにフィールドワーク行ったんですけど、結構、不完全燃焼なところがあって、もう1回フィールドに行って書きたいという思いがあります。あと、自分自身が研究しているテーマが、テーマの起業家だったり団体というのが、80年代とか90年代とか登場した初期はとても注目されていたんですけど、現在ではあんまり大きく取り扱われることが無くなっているっていう指摘をトルコの現地の研究者だったりにいただいていたので、まあ、自分自身の目標としては現代の団体だったり起業家だったりをフィールドワークを通じて取り上げて1つの論文をかきあげていきたいなという思いがあります。
一同:(拍手)
Eさん:応援してます。
Cさん:ありがとうございます。
Aさん:じゃあBさん。
Bさん:私は学部のときに論文を書くということを真面目にやっていなかったので、予備論文をちゃんと書けるのかなというのが結構不安なんですけど、1年かけて、フィールドも冬に行って、なんとなく研究の構想が固まってきたので頑張りたいです。
Aさん:頑張って下さい!
一同:(拍手)
Aさん:最後締め、Eさんお願いします。
Eさん:ちょっと皆さんの抱負がすばらしかったんですけど・・・。なんか、私は予備論文が終わったばかりなので、まだ博士論文のことを全然考えられてないというのが本音で、フィールドも行けないし少し不安・・・。本当に博士論文執筆にたどり着けるかわからないですけど、地道にがんばります。そのくらいです。
Aさん:フィールドいつ行けるかわからないですよね?
Eさん:インド今やばいよね? 今・・・。
Aさん:やばいですよね・・・、今コロナでフィールドに行けないですけど、その点どうですかね?
Eさん:ASAFASがフィールドワークに力を入れている分、他の大学院が1・2回生の間にみっちりやっている理論の体系化とかがやっぱりどうしても抜けちゃうっていうのが、弱点だと感じていました。でも、今、フィールドに行けないおかげで、ゆっくり腰を据えて理論とか基礎をしっかり固められるから、その点では他の大学院と並んだベースが揃った状態、になるんじゃないかなと思います。
Cさん:私はフィールドに行くために卒業を1年延ばすことにしました。
Eさん:えー! そうなんや! おめでとう!
Cさん:や、おめでとうじゃないですけど(笑)。
Eさん:もう1年絡めるじゃん(笑)。よろしく!
Cさん:よろしくおねがいします。
一同:(笑)
Cさん:私は一番大事なところがフィールドの調査が必要なので、先生とも話したんですけど、やっぱり厳しいということになったので延ばしたんですけど、フィールドに行けない期間もできることはあると思うのでちゃんと準備はしたいなと思っています。
Eさん:あと、1回生は難しいかもしれないですけど、1回フィールドに行ったことがあって、むこうとのコネクションがある人達は、2回生以上だと思うんですけど、SNSとかを通じて連絡を取り合えると思います。私はそれで向こうの様子を聞いたりしています。フィールドに行けなくても日本でできることはあるんで、まあ地道にやってるって感じです。
Aさん:私も今は知り合った方に電話して、フィールドで聞けなかったことを電話を通じてインタビューしていますね。今持てるリソースを最大限フル活用してやる、それだけしかないですね。
一同:(うなずき)
Aさん:今日はご参加いただきありがとうございました。今後ともお互い励まし合いながら頑張っていきましょう。
Eさん:お願いします。励まして下さい(笑)!
Aさん:励まします(笑)! では、ありがとうございました。
一同:ありがとうございました!