中西 萌

中西 萌

研究テーマ

    1. レバノン・シリア系移民のネットワークに関する研究

研究内容

  1. 本研究は、商才溢れるレバノン・シリア系移民が長期間にわたり築いてきた人的ネットワークに注目し、その中で2011年以降のシリア難民の動態と位置付けを探る。レバノンとシリアは1946年のフランスからの独立達成以前は、一括りの地域として扱われていた。1880年代以降に登場するレバノン・シリア系移民は、その商才を生かして、現在に至るまで世界各地で大きな社会的・経済的成功を収めてきた。一方で2011年シリア内戦以降のシリア難民はその惨状に焦点が当てられることが多い。しかし、レバノン・シリア系移民の時系列的な文脈から鑑みると、シリア難民も移住先でも商業で成功を収めた先駆者のネットワークを大いに活用し、それまでの同移民集団と同じように活躍する人も珍しくはない。本研究は、そうしたシリア難民が持つ経済的潜在力に着目し、その実態を解明することをめざす。

醤油皿に盛られるザータル(ハーブスパイス)など、移住先と故郷が折衷した世界観が垣間見られる(報告者撮影)

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